RAID1+0(RAID10) と RAID0+1(RAID01)の説明と両者の違い

おさらい

まずはRAID1+0, RAID0+1のおさらいです。

RAID 0RAID 1を組み合わせてパフォーマンスと安全性を同時に向上させます。仮に、どれか一台のディスクが故障しても、データは問題無く読み出せます。これにより、データの安全性はとても高くなり、しかも、RAID 0の高速性も兼ね備えます。 RAID 1+0(0+1)は、4台以上のディスクがあれば実現できます。(最大ディスク数は、RAIDコントローラによって変わってきます。)だた、4台のディスクを使用しても、実際の容量は半分の2台分になってしまいます。 RAID 1+0は、データ消失が許されず、かつ、パフォーマンスもある程度必要なシステムなどに使われています。RAID 1+0とRAID 0+1の違いは、パフォーマンスは理論上それほど差がつかないはずです。ただし、耐障害性の面では理論上RAID 1+0はRAID 0+1よりも高くなります

RAID1+0の方が耐障害性が高くなる理由

RAID 0+1の復旧不可能になる確率


[1 2 3] <- ストライピンググループ1
[4 5 6] <- ストライピンググループ2
DISK1が故障すると・・・ストライピンググループ1は死亡。

[X 2 3] <- ストライピンググループ1死亡
[4 5 6] <- ストライピンググループ2
残り5本のDISKのうち、4,5,6のいずれが壊れても復旧不可能になってしまう

[X 2 3] <- ストライピンググループ1死亡
[4 5 X] <- ストライピンググループ2死亡
これでシステム継続不能に。
従って、2本のDISK故障で復旧になってしまう確率が3/5

RAID 1+0の復旧不可能になる確率


[1 2] [3 4] [5 6]
DISK1が故障すると・・・

[X 2] [3 4] [5 6]
残り5本のDISKのうち、2が壊れた場合のみ復旧不可能になってしまう

[X X] [3 4] [5 6]
↑ミラーグループ1死亡。ストライプ不可に。
これでシステム継続不能に。
従って、2本のDISK故障で復旧不可能になってしまう確率は1/5

結論

以上の理由から、RAID 1+0とRAID 0+1を比べた時にRAID 1+0のほうが、3倍耐障害性が高いと言える(DISK本数が増えれば増えるほど差は広がる)。容量もパフォーマンスも同等なので、RAID 1+0が組めるRAIDコントローラーの場合は迷わずRAID 1+0を選べばよい。

[高速&安全] RAIDの仕組み・設定・カスタマイズ (単行本)